torlink — ターミナルで完結するゼロ設定トレントクライアントの使い方
npx 一行で即起動する CLI トレントクライアント torlink。TypeScript 製でサーバーへのヘッドレス展開まで対応した、開発者向けの実用ツールです。
GitHubで急上昇中の baairon/torlink をご紹介します。 スター数 3717★ を獲得し、CLI分野で注目されているツールです。
torlink とは?ゼロ設定で使えるターミナルトレントクライアント
torlink は TypeScript で書かれたターミナル常駐型のトレントファインダーです。Node.js さえインストールされていれば、追加の設定なしに npx torlnk だけで即起動できます。3,700 以上の GitHub スターと 25 名のコントリビューターを持つ活発なプロジェクトで、2026年7月にも v1.5.0・v1.5.1 とリリースが続いています。
ゲーム・動画・アニメ・オープンソースソフトウェアなど用途別に厳選されたソースを一括検索し、TUI(ターミナル UI)でダウンロード状況をリアルタイム表示します。v1.5.0 からは HTTP API による外部スクリプトからのリモート制御も可能になりました。
こんな人におすすめ:
- エンジニア向け: Linux ISO・OSS パッケージなど合法ファイルを CLI から素早くダウンロードしたい開発者、またはサーバー上でヘッドレス torrent サーバーを構築したいインフラエンジニア
- コマンドライン慣れしたユーザー向け: GUI 不要でシンプルに動く軽量ダウンロードツールを探している方
主な機能・特徴
- npx torlnk 一行で即起動 — Node.js 以外の依存なし、設定ファイル不要
- 複数ソース並列検索 — 複数の厳選ソースからリアルタイムで結果をストリーミング
- TUI でのダウンロード管理 — 一時停止・再開・キュー管理をキー操作で完結
- headless モード — サーバーへの埋め込みや HTTP API によるスクリプト連携
- プライバシー設計 — セントラルサーバーを介さない完全 P2P 通信
- 自己修復型ブート(v1.5.1) — クラッシュからの自動再起動、長時間稼働に対応
torlink の使い方・始め方
インストール(npm / npx)
Node.js(nodejs.org から入手可)さえあれば追加インストール不要です:
# そのまま実行(インストール不要)
npx torlnk
# グローバルインストールして常用する場合
npm install -g torlnk
torlnk
起動すると検索バーが表示されます。キーワードを入力して Enter、または空白のまま Enter でライブラリをブラウズできます。
基本的な操作キー
| キー | 操作 |
|---|---|
d |
選択したアイテムをダウンロード |
shift+d |
保存先を指定してダウンロード |
f |
検索結果をリアルタイムフィルタリング |
c |
ダウンロードリストから項目を削除 |
p |
シーディングを一時停止/再開 |
? |
ヘルプを表示 |
headless モード(サーバー運用)
# フォルダ監視モード: 指定フォルダにファイルを置くと自動ダウンロード
torlnk watch ~/downloads --daemon
# HTTP API モード: HTTP 経由でマグネットリンクを受け取る
torlnk serve --daemon
# 完了済みダウンロードを HTTP でストリーミング配信
torlnk files
# SSH 越しに TUI を継続
torlnk attach
HTTP API の使い方(v1.5.0以降)
torlnk serve --daemon を起動すると、デフォルトで http://localhost:3000 に HTTP API エンドポイントが立ち上がります。
# マグネットリンクをダウンロードキューに追加
curl -X POST http://localhost:3000/control \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{"action": "add", "magnet": "magnet:?xt=urn:btih:..."}'
# ダウンロード状態の確認
curl http://localhost:3000/status
# ダウンロード一覧を取得
curl http://localhost:3000/torrents
# 特定のダウンロードを一時停止
curl -X POST http://localhost:3000/control \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{"action": "pause", "id": "torrent-id"}'
CI/CD スクリプトやシェル自動化との統合が可能で、jq で結果を処理できます:
# ダウンロード完了したファイルのパスを一覧表示
curl -s http://localhost:3000/torrents | jq -r '.[] | select(.status=="done") | .path'
torlink の活用事例
活用例1: Linux インフラエンジニアの ISO 取得自動化
Linux デスクトップエンジニアが複数のディストリビューション ISO を管理する際、torlnk watch モードをサーバーに常駐させ、.torrent ファイルや magnet リンクを指定フォルダに放り込むだけで自動ダウンロードされる環境を構築できます。GUI なし環境でも SSH 越しに torlnk attach で TUI を操作できるため、リモートサーバー管理と相性が良いです。
# systemd サービスとして登録する例
# /etc/systemd/system/torlink.service
[Unit]
Description=torlink daemon
After=network.target
[Service]
ExecStart=/usr/bin/torlnk watch /var/downloads --daemon
Restart=always
RestartSec=5
[Install]
WantedBy=multi-user.target
活用例2: 開発チームの配布物管理パイプライン
torlnk serve を使えば HTTP エンドポイントが立ち上がり、CI/CD スクリプトや自動化ツールから POST /control でダウンロードをトリガーできます(v1.5.0 以降)。オープンソースの大容量データセットや公開済みビルドアーティファクトを、BitTorrent プロトコルで効率的に配布・取得するパイプラインに組み込めます。
# GitHub Actions から torlink HTTP API を呼ぶ例
- name: Download dataset via torlink
run: |
curl -X POST ${{ secrets.TORLINK_API }}/control \
-H "Content-Type: application/json" \
-d "{\"action\": \"add\", \"magnet\": \"$MAGNET_LINK\"}"
# 完了を待つ
until curl -s ${{ secrets.TORLINK_API }}/torrents | jq -e '.[] | select(.status=="done")' > /dev/null; do
sleep 10
done
活用例3: 自己修復型バックグラウンドダウンローダー(v1.5.1)
v1.5.1 で追加された自己修復型ブート機能により、長時間稼働時のプロセスクラッシュからも自動回復します。24時間稼働のダウンロードサーバーとして VPS に常駐させる運用に向いています。
torlink と他のトレントクライアントとの違い・なぜ今このツールか
既存のトレントクライアントとの詳細な比較:
| ツール | ゼロ設定 | CLI/headless | HTTP API | Node.js のみ | ライセンス |
|---|---|---|---|---|---|
| torlink | ✅ | ✅ | ✅ (v1.5.0+) | ✅ | MIT |
| qBittorrent | ❌ 設定要 | Web UI 要 | ✅ | ❌ Qt依存 | GPL |
| Transmission | ❌ 設定要 | daemon | ✅ | ❌ C依存 | GPL/MIT |
| Webtorrent CLI | ✅ | ✅ | ❌ | ✅ | MIT |
| aria2c | ❌ | ✅ | ✅ | ❌ C++ | GPL |
qBittorrent・Transmission との最大の差: どちらも headless 運用には設定ファイルの管理と Web UI の設定が必要です。一方 torlink は npx torlnk 一行で TUI から headless まで即座に切り替えられます。
Webtorrent CLI との差: torlink は複数の厳選されたソースへの一括検索機能と TUI インターフェースを持ち、ファイルの発見から管理まで一体化されています。Webtorrent CLI は magnet リンクを知っている前提のシンプルなダウンローダーです。
また、GitHub で急上昇している背景には、2026 年7月の連続リリース(v1.4.3→v1.5.0→v1.5.1)による機能充実があります。特に HTTP API によるスクリプト制御(v1.5.0)と自己修復型ブート(v1.5.1)の追加が、開発者・インフラエンジニアからの支持を集めています。
こんな人に向いている
Web バックエンドエンジニア・インフラエンジニア
サーバー上に軽量な torrent エンドポイントを立てたいエンジニアに最適です。torlnk serve --daemon で HTTP API を起動し、既存の CI/CD や管理スクリプトから magnet リンクを POST するだけで自動ダウンロードできます。Web サーバーとの組み合わせにより、社内配布パイプラインにも応用可能です。
オープンソース開発者・メンテナー
大容量のオープンソースリリースを BitTorrent で配布したい OSS メンテナーにも有用です。Nyaa・SubsPlease 経由のアニメ字幕ファイルも同様に管理でき、コミュニティへの再配布(シーディング)も自動化できます。
コマンドライン好きな個人ユーザー
Node.js があれば即座に使えるシンプルな設計で、GUI クライアントを起動する手間なくターミナルからダウンロード操作を完結させたいユーザーにも向いています。
使う前に知っておきたいこと
利用上の注意・法的考慮事項
torlink は BitTorrent プロトコルを使って合法・非合法を問わずコンテンツを検索・ダウンロードできます。使用は必ず著作権法および各国の法規制に従ってください。日本では著作権法により、違法にアップロードされたコンテンツのダウンロードも違法となる場合があります(2021年改正)。パブリックドメイン、Creative Commons、OSS ライセンスのコンテンツのみに使用することを強く推奨します。
プラットフォーム・技術要件
- Node.js が必要(バージョン指定は README 未記載、最新 LTS 推奨)
- TypeScript 製(
npm run buildで自前ビルド可能) - Vitest によるテストスイートあり(
vitest.config.ts確認済み) - Nix flake 対応(
flake.nix存在) - HTTP API は v1.5.0 以降のみ対応(旧バージョンでは使用不可)
シーディングのデフォルト動作
ダウンロード完了後はデフォルトでシーディング(再配布)が有効になります。Seeding タブで p キーを押すと一時停止、再度押すと再開できます。通信量や帯域幅の制限がある環境では注意が必要です。
ライセンス・商用利用
MIT ライセンスのため商用利用も可能ですが、合法コンテンツへの使用が前提です。企業での利用時は法務部門への確認を推奨します。
関連ツール・おすすめサービス
torlink のヘッドレスモードを本番活用するなら、信頼性の高いクラウド環境との組み合わせがおすすめです。
- DigitalOcean — Droplet(VPS)で torlink serve を常駐させるのに最適。App Platform で Node.js アプリを簡単デプロイ可能
- さくらVPS — 国内ホスティングで torlink をセルフホストするならこちら。低遅延で日本のユーザーに向いた構成
まとめ
torlink は「Node.js だけあれば動く」というシンプルさと、TUI・headless API・Nix 対応という実用性を両立した CLI トレントクライアントです。v1.5.0 で追加された HTTP API により、CI/CD パイプラインやシェルスクリプトからの自動制御が可能になり、サーバー運用での活用幅が大きく広がりました。v1.5.1 の自己修復型ブートにより長時間稼働の安定性も向上しています。
qBittorrent や Transmission に比べてゼロコンフィグで即起動できる点と、Node.js だけの依存関係が最大の差別化ポイントです。週次ペースの活発なリリースと 25 名以上のコントリビューターによる継続開発も信頼性の指標となっています。合法コンテンツに限定した利用と、著作権法・各国規制の事前確認を前提として、ターミナル中心の開発ワークフローに取り入れてみてください。
この技術を学ぶ
CLI開発・Node.js に興味を持った方には、Udemy のオンラインコースもおすすめです。
- 🎓 関連するCLI開発コース一覧 — セール時(最大90%OFF)を狙うとお得です
関連記事
この記事が役に立ったらシェアしてください